コンサートは恵みの雨に降られて後半のチェンバロ演奏では馴れてき
た耳にもチェンバロ同様に屋根を打つ雨音がかなり聞こえてきた。不
思議なことに違和感は感じなかった。海外では楽音とその他の音を同
時に演奏する試みもあるようだが、人為的ではない自然のタイミングと
計ったようにチェンバロをかき消すまでには至らなかった雨音の絶妙
のバランスはまさに天啓と言えそうだ。
コール・マリエのコーラスも素晴らしく、長崎の要所要所にもっともっと
あのような天からの啓示のような歌声が聞こえてきて欲しいと思った。
あのよう旋律には心を洗い清める働きがある。今の時代は「癒し」がも
てはやされているが、私はそれよりも「浄化」の方が先のように思う。
2003.11.03 MCSオフィスルーム 鮎川 和代 |
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